ギャンブル依存症について

ギャンブル依存症の診断基準とギャンブル障害者の分類や分布について

どうもギャンブル依存症のreuです。

ここではギャンブル依存症の診断基準とその分類について書いて見たいとおもいます。この記事はギャンブル依存症当事者向けというよりは、ギャンブル依存症が医学的な観点でどういったものか、基本的なことを知りたいといった方向けの内容です。

淡々と書いているだけなので、「で?」て感じだと思いますが、そういうものなんだなーとこの病気自体に興味がある方のみ読んでいただければと思います。

ギャンブル依存症の診断基準

DSM-5による定義

ギャンブル依存症というのは正式な病名では実はありません。

DSM-5という精神障害の診断と統計マニュアルに規定されている名称ではDisordered Gamblingという名称であり、日本語訳はギャンブル障害、ギャンブリング障害という風に訳されます。

かつては病的ギャンブリング(Pathological Gambling)と呼ばれていましたが、2012年に米国精神医学会により学会のWEBサイトを通じてギャンブリング障害という形に再分類されることになりました。

DSM-5に改訂されたことに伴いかつてのDSM-Ⅳ-TRとは診断基準も改訂されています。

大きく変更となっている点は「ギャンブルのために犯罪を違法行為を犯す」と言う点が除外されていると言うことです。これは必ずしも大部分の病的なギャンブルを行う人々の集団の特徴を表していないと統計的に判断された為です。

DSM-5による診断基準

DSM−5で規定されている診断基準では、過去12ヶ月間に以下のうち4つ(またはそれ以上)を示している状態であればギャンブリング障害という事になっています。

・興奮を得たいがために、掛け金の額を増やして賭博をする要求
・賭博をするのを中断したり、または中止したりすると落ち着かなくなる、またはいらだつ
・賭博をするのを制限する、減らす、または中止するなどの努力を繰り返し成功しなかったことがある
・しばしば賭博に心を奪われている(例:過去の賭博体験を再体験すること、ハンディをつけること、または次の賭けの計画を立てること、賭博をするための金銭を得る方法を考えること、を絶えず考えている)
・苦痛の気分(例:無気力、罪悪感、不安、抑うつ)のときに、賭博をすることが多い
・賭博で金をすった後、別の日にそれを取り戻しに帰ってくることが多い(失った金を“深追いする”)
・賭博へののめりこみを隠すために、嘘をつく
・賭博のために、重要な人間関係、仕事、教育、または職業上の機会を危険にさらし、または失ったことがある
・賭博によって引き起こされた絶望的な経済状況を逃れるために、他人に金を出してくれるよう頼む

こうしてみるとほとんど当てはまってますね。自分。笑

ギャンブル障害の分類・属性

サブタイプ

これらの概念は研究の途上であり、積極的にギャンブル障害治療に生かされているケースはまだ少ないようですが、ギャンブル障害のサブタイプを分類する事を目的とした統計、論文も存在しています。

1970年 E.Moran氏の論文によれば以下の通り初期の段階では以下のように分類していたそうです。

サブカルチャー型ギャンブラー

家族や上司からプレッシャーを受けた結果ギャンブルをする人々

神経過敏性ギャンブラー

ストレスの多い人生上の出来事や状況に反応してギャンブルをする人々

精神病質生ギャンブラー

重大なパーソナリティ障害が原因でギャンブルをする人々

衝動的ギャンブラー

ギャンブルをコントロールする能力を失った人々

仮説的なサブタイプ

そのほか、その他研究者によって以下のような仮説的なサブタイプの分類もなされており、今も分類については研究が続けられています。

  • パーソナリティ障害の人、偏執性の人
  • 抑うつ・不安な状態のある人
  • 刺激が慢性的に不足している人
  • 退屈しやすい人
  • 逃避や刺激を求める人
  • 興奮・感動を求める人
  • 感情的に脆弱な人、反社会的な衝動を持っている人
  • やる気を失った、快楽的な人

このようにいろんなタイプに分類できるようですが、まだ確立された分類があるという訳ではないようです。また、特定のタイプに偏ると言う事もなく、複数のタイプに属すと言う事がほとんどです。

今後こういったタイプ別の治療法などが確立していく・・のかもしれませんね。

ギャンブリング障害者の割合

National Epidemiologic Survey on Alchol and Related Conditions(NESARC)という調査に対する分析によると、男性の0.64%、女性の0.23%はDSM-5の診断基準を満たしており、またその他の調査においても類似する結果が得られているとの事です。

これを前提とすると、日本においては約100万人前後のギャンブリング障害者が存在するという事になります。なお、上記の調査は欧米における調査であり、日本においては特殊な事情も考えられます。

それこそ、パチンコ、パチスロという日本固有のギャンブルが存在していますのでその点は要検証が必要かと思います。

ちなみに、厚生労働省が2017年に実施した調査によると約320万人が生涯においてギャンブル依存症の疑いがあったという結果が出たそうです。

しかし、こちらはDSM-5にしたがって調査した訳ではなさそうですし、一年以内にギャンブル依存症の疑いがあるのは70万人という推計になっているので単純な比較はできませんが、人口の3.5%を占めるという事で諸外国に比較しても高いという可能性が示唆されています。

その他の障害との併発

National Epidemiologic Survey on Alcohol and Related Conditions(NESARC)の結果を使用した報告によると以下の割合でその他の障害を併発してるとの事です。

  • アルコール使用障害 73.2%
  • パーソナリティ障害 60.8%
  • ニコチン依存 60.4%
  • 気分障害 49.6%
  • 不安障害 41.3%
  • 薬物使用障害 38.1%

この通りギャンブリング障害のみという人の方が稀という結果がでています。

ギャンブル障害の男女比

すみませんこちらはあまりデータがなくわからないですが、NESARCの調査の男女回答者が同数であればだいたいギャンブル障害者の75%が男性、25%が女性という事になってくるかと思います。

ちなみに以下の北海道立精神保健福祉センターのデータを参考にすると、女性の比率が25パーセントくらいなので実際そのくらいなのかもしれません。

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/ir_documents_2.pdf

あとは久里浜医療センターがインタビューで答えている記事を参考にすると、センターに通うユーザの比率は9割が男性との事です。いずれにせよ圧倒的に男性の比率が高いと言えます。

男性が高い理由ですが、やはり社交的な理由で女性と比べてギャンブルに触れやすいという事ではないかなと思います。

ギャンブル障害の年齢分布

データがあまりないのでツイッターでアンケートを行ってみました。ご協力ありがとうございます。

そうすると30代、20代の比較的若い働く世代の割合が多かったです。しかし、これはTwitterを利用する年齢層の影響を受けているので、50才以上の方のデータが少ない。

またまた北海道立精神保健福祉センターのデータをお借りすると、

  • 20代 11%
  • 30代 35%
  • 40代 32%
  • 50代 13%
  • 60代 7%

となっていました。働き盛りの世代にとっては病院を頼ってでも止めねばならない事情もあるのかもしれません。でもまあ日本においては30-40代のギャンブル依存症者が多いということがいえそうです。

ちなみに、ワイリーブラックウェルギャンブリング障害ハンドブックによると、10代、大学生、高齢者の割合が高いという記述があるが具体的なデータはわかりませんでした。

また日本においては後で記載しますが、パチンコ・パチスロへの依存が圧倒的多数を占めており、年齢を選ばないことから割と満遍なく分布しているのではないかと思います。

ギャンブルの依存対象

こちらもあまりデータがなかったのでツイッターでアンケートを実施しました。

その結果パチンコ・パチスロが圧倒的多数という結果に。パチンコ屋が存在するのは日本だけですから、世界と比較してもこれはかなり特異な結果、異常な事態と言えるかと思います。

最後に

こうしてみるとやはり日本の場合はパチンコ、パチスロによる影響が非常に大きく、諸外国のデータと比較しても特殊な状況にある可能性があることが示唆されたように思います。

また日本においてギャンブル依存症に対する認識、対策もまだまだだなーと思います。ギャンブル依存症になるリスクが少しでも下がるように法改正、対策の推進を期待したいと思います。

読んでいただきありがとうございました。

 

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